老人のワガママ罷り通る。みんな待ってるのに
2カ月ぶりの通院日で病院に行ってきました。家族を駅に送り、そのまま病院に行くと早すぎるので、ちょっと24時間営業のドラッグストアで暇つぶし・・・のつもりが結構な買い物をして、病院へ。それでも受付開始まで20分あるので、車の中で目を閉じて音楽を聴きながら待ちました。
7時半になったので建物に入っていくと、あれ?なんか前よりも人いなくない?と感じました。受付をしたら、なんと受付番号は1番!ありそうでなかった正真正銘の一番乗りでした。これまでは、必ず数人は受付を済ませたお爺ちゃんお婆ちゃんがいたのですけどね。
もしかして、これまで担当医だった先生が異動になって、この病院からいなくなっちゃったからかも?たった半年のお付き合いでしたが、良い先生でした。患者の話に良く耳を傾けて、患者本位で判断してくれて。私は長年患っている甲状腺疾患のチラーヂンの量を、私の言う適正量に戻してくれたので大感謝でした。で、良い先生に当たったと本当に喜んでいたんですよね。
快活で、たぶん人気もあったでしょう。病院を代表して地域の駅伝なんかにも出ていましたし・・・そういう先生の後任ってやりにくいでしょうね。私だって「あー、また主治医との人間関係構築は一からやり直しか」と少しどんより気分になりましたもんね。人気の前任の先生の方が良かった!とゴネる人は・・・そんな人がいたらガキですね・・・ガキはいないにしても、他の先生や別の病院に目移りする患者さんはいるかもしれません。
そんなことを考えていたら、私の後ろの席から「いいかげんにしろ、この野郎」等々ブツブツ文句が徐々に大きく聞こえてきました。「いいかげんにしろよ!俺ずいぶん待ってるんだよ~!」と、その人は席から立ちあがり、待合室で仁王立ちになって叫び始めました。見たところ70代のお爺さん。でも、中身は小学生並みのガキのようでした。
待合室には40人以上は居たでしょう。「どうせ、忘れてたんだろう!」って怒鳴っていたのですが、いやいや、受付番号1番の私だって、今やっと採血が終わって座ったばかりなんですけど?みんな順番を待ってるんだよ?と心の中で思いました。
その人は体調が悪そうでもなさそうで(あれだけ大声出して、元気そう)、看護師さんも「順番にお呼びしていますからね」とハッキリ言うのかと思いきや・・・そんな東京では当たり前な事は、伊豆の優しい看護師さんはしないのでした。
「ごめんなさい、ごめんなさい」と1人の若い女性の看護師さんが平身低頭でそのワガママお爺ちゃんのそばに来て謝り始め、「こちらへどうぞ」と書類を取り落としたりしながら慌てて処置室へと導きました。
頭が小学生のお爺ちゃんは、まだ「フン、やっぱり忘れやがって。いいかげんにしろお~」とブツクサ文句を垂れつつ連れていかれたのでした。
診察が始まる前の、看護師さんによる採血などの作業はまだ始まったばかり。忘れていたというのはおかしな話だと思うのに・・・あの小学生お爺ちゃんは、そんなに待たされていることも無かったと思うのに、どうしてあんなに看護師さんは謝ってしまったのでしょうね。
あれが罷り通るのは、土地柄なんでしょうか。東京だったら立派なペイハラ老人ですよ。若い女性にそういう理不尽を押し付けて謝らせたりふんぞり返っていると、伊豆から逃げ出しちゃいますよ~。看護師資格はどこに行っても強いですもんね、貴重な若手が逃げ出さないように大事にしなきゃ。
そして、いよいよ診察です。私を呼ぶ声は女の人・・・ここでバイアスが働いてしまって「看護師さんに呼ばれている」と思ってしまった私。診察室で待っていたのは、20代の若手の女医さんでした。やっぱり同性はホッとするので「嬉しい」と言ったら、あちらも喜んでくれ、そのせいかどうかわかりませんが、いきなり砕けてのタメ口でした。あ、そういうの苦手だな・・・💦初対面だし、こっちは親世代だと思うのにね。
まあ、そういう要らないどうでもいいコチラの気持ちは置いておいて、前任者から引継ぎして確認しておきたい点などを聞かれ、やっぱり効いていなかったコレステロールの薬を変更する相談もして、次回の予約をしてサクサクと診察室を出てきたら・・・あれ?何かおかしいなと違和感が。そう、聴診器を当てられなかったのです。
これまで、通院日に聴診器で呼吸音を聞かない先生などいなかったのに、忘れちゃったんでしょうか😅😅😅初対面で、お医者さんも緊張しちゃった?血中の酸素濃度は測っていたから、それでOKだったのでしょうか?聞いたら良かったかもしれませんが、遠慮してしまいました。
家に帰り、家族に「女医さんだった」と報告したら「やっぱり」との返事がありました。朝、「女医さんになりますように」と祈っておいてくれたのだとか。ビンゴ!でした。
そういえば、病院でも薬局でも、先に行ったドラッグストアでも、後から行った他の店でも、女の人としかやりとりせず帰ってきました。待たされてると叫んだおじいさんとは、席が前後でだいぶ近かったけれど、話すことはありませんでしたし。平穏な1日でしたね。